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試験結果
2023/01/27

木材防腐剤の野外杭試験2年2ヶ月経過!

山梨試験地で行っている野外杭試験(防腐、防虫性能)

 弊社の山梨試験地で2年2か月前に始めた野外杭試験の経過を観察して来ました。弊社の2種と競合各社の7種の防腐剤を塗布した杭を、半分土に埋め、経過観察を続けています。前回(まだ継続中)の試験は競合品P(今回のWC)と弊社製品の比較試験でしたが、今回は市販されている木材防腐剤を多数集めて試験しています。山梨試験地は、シロアリも木材腐朽菌(木材を腐らすキノコの仲間)もたくさん生息し、良い試験地です。


杭を引き抜いて被害状況を調べました。弊社の水性クレオトップは無傷です。シロアリにも木材腐朽菌にも食べられていません。

 

弊社のクレオトップも同様に無傷です。

 

一方、競合他社品AOはシロアリの食害と腐朽が確認されました。

 

杭の1本には地際部(地中に埋まっている部分と地上へ出ている部分の境目)にシロアリがかじった跡があります。

 

もう1本は地際の部分に白く腐朽菌(木材を腐らすキノコの仲間)の菌糸が出ています。これから菌糸が全体に広がり、腐朽が進んでいくと思われます。盛り上がっているのはジグモの巣です。

 

競合品AWは、1本に腐朽菌の菌糸が生えています。

 

白い菌糸が地中に埋まっていた部分に広がっています。ここから腐朽が進んでいくと思われます。

 

競合品ISは、1本にシロアリがかじった跡があります。

 

拡大した写真です。深いかじり跡もあります。シロアリが中に侵入し、食害を進めて行くと思われます。

 

競合品WC(前回までの試験の競合品Pです。)地上に出ている部分がはがれています。他社の防腐剤と比較して浸透性が悪く、顔料(着色料)が表面に留まっていたため、はがれたものと思います。1本はシロアリに食われ、穴が開いています。

 

拡大した写真です。塗膜の剥がれとシロアリの食べ跡が見られます。

 

競合品AAは無傷でした。

 

競合品CPも無傷でした。

 

競合品CEも無傷でした。

 

無処理(何も塗ってない)はシロアリにかじられた跡がありました。

 

シロアリにかじられた部分を拡大した写真です。

弊社の水性クレオトップ、クレオトップは、競合品AA、CP、CEと共に無傷で、優れた防腐、防虫効果が確認されました。一方、無処理よりも被害の大きい競合品がありました。今後も試験を継続し、競合他社品との性能比較を続けて行きます。(善)